取扱注意/静岡県警察本部刑事部【捜査のあゆみ 第16集】静岡県警の伝説的捜査記録集/凶悪犯のみならず暴力団犯罪も詳細に掲載/山口組後藤組 商品説明 〇静岡県警察本部刑事部作成の非売品捜査記録集、捜査のあゆみ 第16集 になります。

〇昭和55年6月16日発行、全452ページです。
若干のヤケとシミはありますが、通読の支障になるような欠陥はありません。
本書のような捜査記録集は、もしも完成後に外部へ流出等すれば、大問題になりかねない内容も多く含んでいました。
そのため、この16集が発行されたころには、静岡県警を除くほぼ全ての都道府県警では、リスクを恐れ、少なくとも表向きには作成継続を放棄していました。
そんな中、孤軍奮闘で作成を続けた静岡県警の捜査記録集「捜査のあゆみ」は、代替が利かない大変貴重な捜査資料シリーズです。

〇本第16集からは、これまでの登場人物はどのような立場であろうとも全員容赦なく実名で掲載し、リアルさを追求していたと思われる方針を見直し、登場人物の氏名のうち、漢字一文字だけ非常によく似た別の漢字に変えて偽名とし、人権に配慮するようにしています。

〇例えば、本書内で多数回登場する、世間一般的にも有名な山口組後藤組の後藤忠正組長は、本書においては後藤義正組長という、見抜くのが難しい完全な偽名となっています。
暴力団が隆盛を極めようとしていた時代背景から、本書内でも暴力団犯罪事件の掲載量が過去作に比べ大幅に増加しているのみならず、その内容は、暴力団専従捜査員で無ければとても窺い知れないと思われる、暴力団組織の沿革や組織間の人間関係等多岐に渡っており、この分野についても、他では得がたい大変貴重な資料となっています。

〇この捜査のあゆみシリーズは、次の第17集までは何とか作成されたものの、その前後に死刑判決が下っていた袴田事件の再審請求が始まったことから、ついにこころもとなくなったのか、突如として過去作成した全巻を纏めて絶版とし、人の手に渡っていたものは可能な限り回収した上で焼却し、更にはとどめとして、過去に全17作をも作成してきた正式な事件記録集だったにもかかわらず、正式な警察記録(静岡県警察史)に一切掲載させず削除し、存在自体を抹消してしまいました(捜査のあゆみ以外であれば、例えとうのむかしに絶版になっていたような内部資料シリーズでも、歴史の一部として資料名が掲載されたり、内容が引用されたりしています)。

〇結果として、現在では静岡県警にとって、捜査のあゆみなる資料名は聞き覚えすら全くないものであり、すくなくとも静岡県警とは無関係であるというような扱いになっていますので、処分対象である本書は残数が非常に少なくなってしまったことも手伝って、稀覯本です。
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